セカンドステップの導入

セカンドステップの導入


「セカンドステップ」は年齢にあった6つのコースを用意していることから、様々な施設、学校等で広く導入されています。
こちらのページをお読みいただき、是非導入・研修受講をご検討ください。

保育園

株式会社ぶどうの木 ぶどうの実登戸園


セカンドステップは“人づくり”の土台

私たちは4・5歳児を対象にセカンドステップを実践しています。ある朝、いつも物静かな5歳児とおしゃべりで活発な4歳児が、首を引っかいたり叩いたりのまさに取っ組み合いのけんかをしていました。担任が仲裁に入ろうとしたところ、怒りにかられていた5歳児は、セカンドステップで学んだ「落ち着くステップ」を使い深呼吸をしたあと4歳児に「ひっかいてごめん」と謝りました。4歳児も「アサーション」のスキルを使って「ぼくも横入りしてごめん」と応じました。このように、セカンドステップは子どもの人づくりの土台となり、保育カリキュラムを動かすための重要な位置づけになっています。

幼稚園

掲載準備中


 

小学校

大阪府高槻市内小学校


「イヤ」とはっきり言える子に

その日のレッスンテーマは「仲間の押しつけにあったとき」。友だちに無理難題を強要されるというものです。子どもたちは「問題解決ステップ」に沿って、この問題を解決するための考えを出し合います。そんな中から、こんな意見が飛び出しました。
「まず、『イヤ』って言おうや」皆が一瞬、きょとんとしました。そして「その手があったか!」とばかり、うなずき合ったのです。「イヤ」という言葉を口に出すのは、子どもばかりではなく、大人にとっても難しいことです。しかしそれが当たり前ならば、仲間はずれやいじめをおそれて、無理な要求に応じるようなケースは、ずっと少なくなるでしょう。

児童養護施設

二葉むさしが丘学園


身体で気持ちがわかる

お気に入りのレッスンは、『身体で気持ちが分かる』です。「心臓やお腹がそわそわしたり、むずむずしたり、うげえっ(weird)という感じがどんな気持ちなのか教えてくれるよ」と声かけしながら、身体の内部にある感覚を探索しています。そして、「その感覚、その気持ちと“いっしょにいよう”(sit with emotions)」と伝えています。セカンドステップを学ぶだけで、否定的な認知、対人関係の問題、感情調節の問題等が解決するわけではありません。感情についての心理教育や、感情に留まり、生の感情を感じ切る心理療法も大切です。それでも、身体で感じることを楽しく学べるセカンドステップは、私のお気に入りです。

児童相談所

福岡県内児童相談所


子どもを被害者にも加害者にもしないために

児童相談所には、色々な事情を抱えた子どもたちを預かる一時保護所があります。子どもは日々入れ替わり、メンバーは異なりますが、毎週、数人のグループで行います。また、性加害や放火等の触法行為を行った子どもが、同じ問題を繰り返さないよう、個別に取り組むこともあります。レッスンが進むと、最初は黙っていた子どもが、少しずつ自分の意見を言えるようになり、自分の言葉で気持ちを表現できるのは良い変化です。子どもたちを暴力の被害者にも加害者にもしないために、セカンドステップを通じて学ぶことが、社会で役立つと信じて、取り組みを続けています。

親子塾

山形県金山町、筑波大学心理・発達教育相談室


親子塾で一緒に学ぶ「気持ちの伝え方」

親子塾とは、親子が一緒にセカンドステップを学ぶ実践スタイルです。
年ごろの子どもたちが親に相談ごとをしたがらないのは、思春期の発達特性として片づけられがちです。子どもとのよい関係性、子どもの心を知る感度の高いアンテナと、適切に応答するスキルが大人の側にこそ求められます。親子塾には、大切な家庭の機能である「子どもの感情の社会化」をうながす大きな可能性があると感じます。親自身が子どもと一緒に感情を学び、問題解決方法の共有や情動コントロールのスキルを身につけていくことができる親子塾を通じて、大切な「気持ちの伝え方」を身に着ける親子が増えることを願っています。

放課後等デイサービス

認定NPO法人発達支援研究センター・ワクワクひろば


子どもの「できた!」を積み重ねる

セカンドステップの実践時間を、より充実させたい。そのための努力や工夫は大切ですが、一方でその背景には、子どもたちの生活と将来があります。
子どもたちが「どんなふうに育ってほしいのか」「どんなことを身につけてほしいのか」、そういった願いやねらいを、常に胸に抱いて実践にあたることが大切だと思います。
レッスンで学んだスキルを、日常で使えるようにするためには、例えばフェアな遊び方ができたり、好ましい気持ちの伝え方ができたときは、意識して注目することを職員と共有しています。言葉であれ、しぐさであれ「できたね!」のサインを送ることを大切にしています。